投資をしていたり、住宅ローンを組んでいる方には注目のニュースになりそうな、マイナス金利政策の解除の行方が近日中に決まりそうですね。
マイナス金利政策が解除されるとどんな影響があるのかについて調べてみました。
金利って難しいですよね。何に影響があるんでしょうか?
マイナス金利政策とは
マイナス金利政策は、中央銀行がデフレ(物価の下落)を抑えるために行う金融政策の一つです。
この政策では、民間の銀行が中央銀行に預けるお金に対する金利をマイナスに設定します。
つまり、銀行が中央銀行に預けると、普通は利子がもらえますが、マイナス金利政策では逆に銀行が中央銀行に金利を支払うことになります。
この政策によって、銀行は余分なお金を中央銀行に預けるとペナルティとして金利を支払わなければなりません。
そのため、銀行は余剰資金を市場に放出する方が得策と考え、投資や融資などに積極的に資金を供給するようになります。
結果として、市場にお金が流れ込み、経済活動が活発化し、景気が刺激されることを期待しています。
なぜ今マイナス金利政策の解除をしようとしているのか
日銀は、2%の物価安定目標が持続的・安定的に実現する見通しになればマイナス金利政策の修正を検討する考えを示していました。
その判断にあたっては、春闘の動向や中小企業への賃上げの広がりを重視しているようです。
春闘の結果から、昨年を大幅に上回る賃上げが見られることなどから、金融政策の修正に向けて環境が整いつつあるという見方が広がっています。
春闘の集計結果を踏まえ、来週の18日、19日の金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除など政策修正を議論する見通しです。
マイナス金利政策を解除するとどんな影響があるのか
一般的に言われているメリットやデメリット、影響をまとめてみました。
メリット
- 銀行の収益改善:マイナス金利政策により、銀行の収益が圧迫されましたが、解除することで銀行の収益が改善される可能性があります。
- 金利上昇:マイナス金利政策の解除により、金利が上昇する可能性があります。これにより、預金者や投資家はこれまでより高いリターンを得ることができます。
- 通貨価値の安定化:マイナス金利政策の解除により、日本円の価値が上昇することが期待されます。これにより、輸入品の価格が安定し、インフレ率が抑制される可能性があります。
近頃、金融系の株価が上がっているのはNISAが始まったことだけでなく、このようなことも影響をうけているのかもしれないですね。
デメリット
- 債務者への負担増加:金利が上昇することで、債務者の負担が増加する可能性があります。特に住宅ローンなどの固定金利ローンを持つ人々にとって、支払い額が増加する可能性があります。
- 株価への影響:金利が上昇すると、株式市場への投資が減少し、株価が下落する可能性があります。
- 輸出企業の競争力低下:円高の影響で、日本の輸出企業の競争力が低下する可能性があります。これは、輸出産業にとっては不利な影響をもたらす可能性があります。
株価が下落すると悲しいですが、買い場だと思って持ちこたえる必要がありそうですね。
影響
マイナス金利政策の解除は、金融市場や経済全体に広範な影響を及ぼすため、金利上昇により、個人の金融活動や企業の投資活動、景気動向などが変化する可能性があります。
また、国内外の金融市場への影響も考慮する必要がありそうです。
今後について
2016年からマイナス金利政策が導入されましたが、賃金・物価ともにデフレではない状態になりつつある中(家計は苦しいけれど・・)、なおこの政策を続けるのは妥当性の面では揺らぎ始めているのかもしれませんね。
このままずっとマイナス金利により正常な金利政策のコントロールを失い続けるより、痛みは伴いますが、徐々に適正に戻していく必要はあるのかなと感じています。
日銀が動くことで波乱はありそうなので、投資スタンスによっては要注視ですね。